
L-スイトロール®サーベイ
臨床診断の正確性を保証するための精度管理用製品群を紹介します。
臨床検査は現在の医療において、病気の診断や治療になくてはならない検査です。島津ダイアグノスティクスは臨床検査の“正確さ”を保証するための精度管理血清を国内で初めて製品化しました。現在では、国内外の医療現場で広く使用されており、高い評価と支持を獲得しています。
L-スイトロール®サーベイとは
弊社は精度管理用血清として『L-コンセーラ®』と『L-スイトロール®』と呼ばれる2種類の製品をラインナップしています。どちらの製品もヒトプール血清を使用していますが、L-コンセーラ®は動物由来の酵素、L-スイトロールはヒト型酵素(リコンビナント含む)を用いて製造しております。
『L-コンセーラ』と『L-スイトロール』のもう一つの違いは、表示値表です。L-コンセーラの表示値表は、各成分のおおよその値を記載していますが、L-スイトロールは、トレーサビリティ体系に基づいた値とそれに付随する拡張不確かさを記載しています。また、正確さを確認できる「正確さの管理限界」も記載しています。
検査の標準化が進んでいなかった時代、動物由来酵素の精度管理試料による外部精度管理は試料マトリックスや測定装置、試薬の測定法などの違いで値が異なることが半ば臨床検査の常識でした。そんな中、スイトロールは検査室からの要望を受け、「機種別_測定法別」の値を表示値にいたしました。この表示値の作成と検査室の正確さ結果をお届けするためにロット毎にサーベイを開始したのがスイトロールサーベイ(L-スイトロールサーベイの前身)の始まりです。
現在では、ヒトリコンビナント酵素が開発され、同時に標準化(標準物質・測定法など)も進んだことから、外部精度管理にも利用できるように試料マトリックスをよりヒトプール血清に近似させるため『スイトロール』シリーズは動物由来酵素からヒトリコンビナント酵素に変更し、
『すべてヒト由来成分で製造』
『反応性はヒト血清と同様』
『トレーサビリティ体系に基づいた値付け』
としたことから、『スイトロール』シリーズの製品ロット毎のサーベイ集計を終了しその役目を終えました。
現在は、すべてヒト由来成分試料を用いた大規模サーベイとして、第三者による他施設間比較での精度、正確さを確認できるサーベイとして年1回 L-スイトロール®サーベイの開催を行っています。

参加(評価)可能な項目一覧
| No | 項目名 | 略称 |
|---|---|---|
| 1 | 総蛋白 | TP |
| 2 | アルブミン | Alb |
| 3 | クレアチンキナーゼ | CK |
| 4 | CK-MB | CK-MB |
| 5 | アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ | AST |
| 6 | アラニンアミノトランスフェラーゼ | ALT |
| 7 | 乳酸デヒドロゲナーゼ | LD |
| 8 | アルカリホスファターゼ | ALP |
| 9 | γ-グルタミルトランスフェラーゼ | GGT |
| 10 | コリンエステラーゼ | ChE |
| 11 | ロイシンアミノペプチダーゼ | LAP |
| 12 | アミラーゼ | AMY |
| 13 | P型アミラーゼ(参考調査) | P-AMY |
| 14 | リパーゼ(参考調査) | LIP |
| 15 | クレアチニン | Cre |
| 16 | 尿酸 | UA |
| 17 | 尿素窒素 | UN |
| 18 | グルコース | Glu |
| 19 | 中性脂肪 | TG |
| 20 | リン脂質 | PL |
| No | 項目名 | 略称 |
|---|---|---|
| 21 | 総コレステロール | TC |
| 22 | HDL-コレステロール | HDL-C |
| 23 | LDL-コレステロール | LDL-C |
| 24 | ナトリウム | Na |
| 25 | カリウム | K |
| 26 | クロール | Cl |
| 27 | マグネシウム | Mg |
| 28 | カルシウム | Ca |
| 29 | 無機リン | IP |
| 30 | 鉄 | Fe |
| 31 | UIBC(参考調査) | UIBC |
| 32 | 銅(参考調査) | Cu |
| 33 | 亜鉛 | Zn |
| 34 | 総ビリルビン | TB |
| 35 | 直接ビリルビン | DB |
| 36 | 免疫グロブリンG | IgG |
| 37 | 免疫グロブリンA | IgA |
| 38 | 免疫グロブリンM | IgM |
| 39 | C3 | C3 |
| 40 | C4 | C4 |
| 41 | C反応性蛋白 | CRP |
解析方法
- 全体集計
- 試薬別集計
- ツインプロット
- ヒストグラム
Lスイトロールサーベイ お申し込みから実施の流れ
- ログインページにアクセス
- 新規お申し込み
- 施設情報のご登録
- メールによる参加申し込みのご確認
- 試料発送
- 測定
- 結果入力
- web上にて結果報告書が公開される
2025年度 L-スイトロールサーベイ スケジュール
- 参加お申し込み 2025年4月7日(月) ~ 2025年6月6日(金)
- 試料到着日 2025年7月9日(水)
- 回答締切 2025年7月25日(金)
- 解析結果の閲覧開始 2025年8月末日(予定)